みなさんは青年漫画は読みますか?
「絵柄が苦手で手に取ったことがない…」「昔読んだことはあるけれど、今の自分には合わないかも…」そんなふうに感じている大人の女性のみなさんへ。
実は、青年漫画の中にも、大人の女性が夢中になれる作品がたくさんあります。
物語の深み、キャラクターの魅力、心に響くテーマーーー思わず引き込まれる作品ばかり。
そこで今回は子どもの頃からジャンル問わずたくさんの漫画を読み、40代になった今でも漫画大好きな管理人・あのすけが ”大人の女性にこそ読んでほしい” 青年漫画をご紹介します!
ぜひ参考にしていただいて、たくさんの作品に出会うきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

今後もおすすめの作品に出会い次第、随時更新していきます!
おすすめ青年漫画
多重人格探偵サイコ
著者:田島 昭宇×大塚 英志
いきなりですが、かなりショッキングな表現を含む作品をご紹介します!
苦手な方はご注意!
1巻の表紙は脳みその中に眼球が埋め込まれ、ぎょろりとこちらを見つめている絵です。
この時点でダメな方はまわれ右してください💦
この漫画、県によっては有害図書に指定されています。
そのくらいヤバい描写が多いんですね…(;´д`)ゞ
主人公は恋人が猟奇殺人の被害に遭ったことにより、多重人格になった元刑事。
彼が次々と起こる猟奇殺人を追っていきます。
その中で、背景にある陰謀、そして自分自身の謎に気づいていく、というストーリー。
序盤にこんな会話があります。
遺体の一部がえぐり取られた写真を見ながら、犯人の動機を推察しているシーン。
「カニバリズム。被害者はみんな肉付きがいいよね。
遺体から切り取られているのはすべておいしそうなところ。」
「あばら骨のえぐり取られているのは?」
「スペアリブ」
・・・あ~、豚肉で作るあれですね。
この犯人が手作り弁当を会社の上司に食べさせているシーンがあります。
それってなんのお肉かな?🤢
ほかにも脳からお花が生えていたり、想像したこともないような描写がバンバンでてきます。
でも絵はすごくキレイです。〇体を使った芸術作品を創っているのかな?
強烈な描写が続くので読む人は選ぶかもしれませんが、ショッキングなサスペンスを読みたい大人の人にはおすすめしたい作品。
ベルセルク
著者:三浦 建太郎
説明不要かもしれない名作。
中世ヨーロッパを下地にした剣と魔法の世界が舞台。主人公は隻眼隻腕の剣士ガッツ。
首には「生贄の刻印」が刻まれ、それがあらゆる魔物を呼び寄せ、彼の命を狙っている。
なぜそのような運命を背負ってしまったのか。
ガッツの復讐の旅を描いたダーク・ファンタジー。
「例のシーン」をおすすめするYouTubeをたまたま見てしまい、好奇心を抑えられずにまとめ買いして一気読みしてしまった作品。
仲間たちと協力しながら、戦国の世を渡り歩いていくサクセスストーリー・・・かと思いきや最悪のかたちで訪れる悲劇。
ガッツの生い立ち、仲間たちとの出会い、青春のキラキラした美しいストーリーが丁寧に描かれることでより悲劇が際立ちます。
基本的に暗い展開の話ですが、なぜか読むのがイヤにならず、次々に読んでしまう。
なんでだろうと思ったのですが、それはつらい現実が目の前に現れたときに主人公のガッツが、
「ふざけんじゃねーーーー!」
と全力で運命をぶん殴ってねじまげていくからかも。
あっけにとられるほどのエネルギーで、力づくで運命を切り開いていくガッツ。
イヤな奴の思惑にハマってたまるものか!とあがき続ける姿がかっこよくて頼もしい。
命を全力で燃やしているようなガッツの姿にひっぱられて、次の展開が待ち遠しくなっているような気がします。
物語の一部を知っている方にもぜひ最初から読んでもらいたい漫画です。
人魚の森
著者:高橋 留美子
高橋留美子先生の短編作品。
らんま1/2で育ってきた私としてはなかなか衝撃的な世界観でした。
人魚の肉を食べ、不老不死となった主人公の湧太が元の体を取り戻すために人魚を探す物語。
最初は美しい娘の姿だった人魚たちがガリガリにやせ細り、目玉が飛び出た姿で再登場したりします。
人魚はアンデルセンの人魚姫のイメージではなく、八百比丘尼の伝説に出てくるような感じです。
恐ろしさと悲劇的な結末を予感させるような不穏な雰囲気。
らんまのギャグ要素の強い楽しい世界はどこに行ったの~😱
しかし、怪物のような人魚の姿は「犬夜叉」の世界につながっているのかも。
人間は不老不死を求めるが、実際に人魚の肉を食べてしまった人間は死ねる体を求める。
人間の持つ業の深さが招く悲劇。
切なさやしこりが残る結末が多いです。
空挺ドラゴンズ
著者:桑原 太矩
飛行艇に乗って、ドラゴンを追いながら旅をする。
ファンタジー好きなら誰もがやってみたいと妄想したような世界が展開しているのがこの漫画、空挺ドラゴンズ。
この漫画が面白いなと思ったのは、ファンタジーで龍を追う目的と言えば、「人間に害をなすので討伐する」とか、「ダンジョンのモンスターなので倒す」などが多いと思いますが、この作品の目的は「食べるため」というところ。
龍を捕らえて解体し、食べます。
自分たちで食べるだけではなく、村の人にも売って金を稼ぎます。
龍からは食料としての肉もとれるし、油や皮もあますところなく使えます。
人々の生活を支えてくれるありがたい生物。
巨大な龍を捕らえるのは命がけですが、たくさんの乗組員たちのやりとりが軽妙なタッチで描かれていて、読みやすいです。
そして、龍を使った美味しいレシピも載っています!真似して料理してみてね!
っていやいや、龍が手に入りません。笑
ライドンキング
著者:馬場 康誌
どう見ても〇ーチンですよね、という大統領が出てくる話。
主人公はプルジア共和国終身大統領アレクサンドル・プルチノフ。ある日テロリストの襲撃を受け、目覚めたら人間とモンスターが共生する異世界にいた。
プルチノフさんは武術や格闘技の達人のため、異世界にいきなり飛ばされて、目の前に空飛ぶドラゴンがあらわれても素手でやっつけちゃいます。
さらにプルチノフさんは「乗りこなす」という行為が大好きで、今まであらゆる乗り物、動物、国家でさえも乗りこなしてしまったため、まだ見ぬ乗り物を求めるド変態でもあります。
そのため、異世界のドラゴンやケンタウロスにどうにかして乗れないかとワクワクするのでした。
ようやくケンタウロスに乗らせてもらえる、となったときに信頼関係が強すぎて、背に乗るんじゃなくて、「人馬一体」の言葉どおり合体しちゃったときの絵面はまじで爆笑。
そうじゃない。笑
プルチノフさんは変態ですが、意外といい人。
迫害されている子どもを助けたり、魔物に襲撃されて困っている村の再建を買って出たりします。
異世界に行っても自分の信念に従って行動していくうちに、まわりの人やモンスターたちの人望(モンスター望?)を集めていきます。
強くて頼れるおじさんの異世界建国ストーリーが楽しい物語。
深夜食堂
著者:安倍 夜郎
私も行ってみたい。
歓楽街の端にある小さな店「深夜食堂」が物語の舞台。
ふらっと訪れるお客さんたちが食べたいものを注文すれば、強面の大将ができる限り作ってくれます。
お客さんは売れない演歌歌手、やくざ、ストリッパーやダイエットに成功しない女性などさまざま。
ちょっとしたおかしみと悲しさを感じるような人たち。
その人たちが注文する一品をとっかかりに物語がはじまっていきます。
読んでいるとご飯食べたくなってしまいます。みんな美味しそうに食べる。
人生うまくいかないよな~みたいな話も多いですが、大将がご飯作ってくれて、話聞いてくれて、時には常連さんが慰めてくれたりして。
人情を感じる雰囲気がうらやましくなってしまう。
1話は短く、さらっと読めてしまいますが、ほんとに飲み屋に行ってその人たちの物語を聞いているような体温を感じるエピソードばかり。
そして短いけれど、感動ポイントや切ないポイントをぐさーーーっと刺されてしまって、私は号泣しながら読むこともしばしばです。
昭和の雰囲気ですが、ショート動画などさくっと見れるものを求めている今の時代の人にも読みやすくておすすめかも。
モンキーピーク
著者:志名坂 高次, 粂田 晃宏
山岳サバイバルホラー
さっそくですが、ネタバレします。
猿に襲われます!
なんですが、ほんとに猿なのか・・・?
舞台は社員の結束を高めるための登山レクリエーション。
そこで何者かに襲われ、死者まで出てします。
本当に犯人は猿なのか、それとも人間の仕業なのか。
そして一緒に登山している仲間の中に犯人がいるのではないかと疑心暗鬼になり、お互いを信頼できなくなる。
サバイバルものとしても、極限状況の人間ドラマとしても、また犯人の招待を突き止めるサスペンスとしても見ごたえがあります。
山という逃げ場のないところで展開するドラマにハラハラしっぱなしです。
ところで、こういった状況のときに足に怪我をする描写って見てて辛い。
歩かなきゃいけないしでも絶対歩いたら痛いし、休憩もろくにできないし。
自分なら止まらずに歩けるだろうか、と想像してしまう。
まとめ
大人女性におすすめの青年漫画をご紹介しました。
ぜひ良質な青年漫画にたくさん出会って楽しんでくださいね。
今後もおすすめの作品に出会い次第、随時ご紹介していきます!